公立諏訪 工学部中期2020年第2問

公立諏訪【中期】
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問題文全文

\(k\) を正の実数として\(,\) \(f(x)=e^{-kx}\) とおく. 曲線 \(C~:~y=f(x)\) において\(,\) \(x_0=0\) とし\(,\) \(n=0,~1,~2,~\cdots\) に対して \(C\) 上の点 \((x_n,~f(x_n))\) における接線を \(\ell_{n+1},~\ell_{n+1}\) と \(x\) 軸との交点の \(x\) 座標を \(x_{n+1}\) として数列 \(\{x_n\}\) を定義する. このとき以下の問いに答えなさい.

(1) \(\ell_1\) の方程式を求めなさい.

(2) \(x_1\) を求めなさい.

(3) \(x_2\) を求めなさい.

(4) \(x_{n+1}\) を \(x_n\) を用いて表しなさい.

(5) 一般項 \(\{x_n\}\) を \(n\) を用いて表しなさい.

(1) の解答

\(f^{\prime}(x)=-ke^{-kx}\) より\(,\) \(f^{\prime}(0)=-k\)

\begin{align}\ell_1~:~y=-kx+1.\end{align}

(2) の解答

\(\ell_1\) において\(,\) \(y=0\) のとき

\begin{align}-kx+1=0\end{align}

\(k>0\) より

\begin{align}x_1=\frac{1}{k}.\end{align}

(3) の解答

\(\displaystyle f^{\prime}\left(\frac{1}{k}\right)=-ke^{-k\cdot \frac{1}{k}}=-\frac{k}{e}\) より

\begin{align}\ell_2~:~y=-\frac{k}{e}\left(x-\frac{1}{k}\right)+\frac{1}{e}\end{align}

\begin{align}\ell_2~:~y=-\frac{k}{e}x+\frac{2}{e}\end{align}

\(y=0\) のとき

\begin{align}\frac{k}{e}x=\frac{2}{e}\end{align}

\(k>0\) より

\begin{align}x_2=\frac{2}{k}.\end{align}

(4) の解答

\(\displaystyle f^{\prime}(x_n)=-ke^{-kx_n}\) より

\begin{align}\ell_{n+1}~:~y=-ke^{-kx_n}(x-x_n)+e^{-kx_n}\end{align}

\begin{align}y=-ke^{-kx_n}x+(kx_n+1)e^{-kx_n}\end{align}

\(y=0\) のとき

\begin{align}ke^{-kx_n}x=(kx_n+1)e^{-kx_n}\end{align}

\(ke^{-kx_n}>0\) より

\begin{align}x_{n+1}=x_n+\frac{1}{k}.\end{align}

quandle
quandle

\(\displaystyle \frac{1}{k}\) は \(n\) に関係のない定数ですから\(,\) 数列 \(\{x_n\}\) は等差数列であることがわかりますね.

(5) の解答

数列 \(\{x_n\}\) は初項 \(x_0=0,\) 公差 \(\displaystyle \frac{1}{k}\) の等差数列なので

\begin{align}x_n=0+n\cdot \frac{1}{k}=\frac{n}{k}.\end{align}

quandle
quandle

初項 \(a_1\) 公差 \(d\) の等差数列\(\{a_n\}\) の一般項は

\begin{align}a_n=a+(n-1)d\end{align}

ですが\(,\) 今回は初項が 0 番目からスタートしているので\(,\) 第 \(n\) 項までの項数が \(n-1\) ではなく \(n\) になることに注意が必要です.

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