理学部第二部2020年第6問

理【二部】
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(3)は \(\frac{1}{12}\) 公式を使えば瞬殺です. 穴埋め式なので積極的に使いたいところです.

問題文全文

\(a, b\) を実数とする. 座標平面上で, 曲線 \(y=x^2+2x-3\) を \(C_1\) とし, 曲線 \(y=(x+a)^2+b\) を \(C_2\) とする. \(C_2\) は 2 点 \(\mathrm{A}(1, 9)\) と \(\mathrm{B}(5, 17)\) を通る. また, 直線 \(\ell\) は \(C_1\) と \(C_2\) の両方に接しているとする.

(1) \(a=-\fbox{$\hskip0.8emの\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$},~~b=\fbox{$\hskip0.8emは\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\) である. また, \(C_1\) と \(C_2\) の交点の \(x\) 座標は \(\displaystyle \frac{\fbox{$\hskip0.8emひ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}{\fbox{$\hskip0.8emふ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}\) である.

(2) 直線 \(\ell\) の方程式は \(y=\fbox{$\hskip0.8emへ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}x-\fbox{$\hskip0.8emほ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\) である. また, \(C_1\) と \(\ell\) との接点の \(x\) 座標は \(\fbox{$\hskip0.8emみ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\) である.

(3) 2 つの曲線 \(C_1,~C_2\) と直線 \(\ell\) によって囲まれた部分の面積は \(\displaystyle \frac{\fbox{$\hskip0.8emむ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}{\fbox{$\hskip0.8emめ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}\) である.

(1) の解答

\(C_2\) は 2 点 \(\mathrm{A}(1, 9),~~\mathrm{B}(5, 17)\) を通るので

\begin{align}\left\{\begin{array}{l}9=(1+a)^2+b \\ 17=(5+a)^2+b \\ \end{array}\right.\end{align}

これを解いて, \(a=-2, b=8\)

quandle
quandle

\(b\) の係数が揃ってるので, そのまま辺々を引きます. すると右辺が(2乗)ー(2乗)の形になるので, 和と差の積に因数分解できます.

つまり

\begin{align}8=(5+a)^2-(1+a)^2\Leftrightarrow 8=(2a+6)\cdot 4\end{align}
となるので両辺を 8 で割ればすぐに \(a\) の値が求まります.

このとき, \(C_2~:~y=(x-2)^2+8=x^2-4x+12\) となる. \(C_1\) と \(C_2\) の交点の \(x\) 座標は \(x^2+2x-3=x^2-4x+12\) の解であるから, これを解くと, \(\displaystyle x=\frac{5}{2}\) を得る.

(2) の解答

\(C_1\) と \(\ell\) の接点を \((s, s^2+2s-3)\) とおくと, \(y^{\prime}=2x+2\) より, 直線 \(\ell\) の方程式は

\begin{align}y=(2s+2)(x-s)+s^2+2s-3\Leftrightarrow y=(2s+2)x-s^2-3~~\cdots ①\end{align}

となる. 一方, \(C_2\) と \(\ell\) の接点を \((t, t^2-4t+12)\) とおくと, \(y^{\prime}=2x-4\) より, 直線 \(\ell\) の方程式は

\begin{align}y=(2t-4)(x-t)+t^2-4t+12\Leftrightarrow y=(2t-4)x-t^2+12\cdots ②\end{align}

①と②は一致するので

\begin{align}\left\{\begin{array}{l}2s+2=2t-4 \\ -s^2-3=-t^2+12 \\ \end{array}\right.\end{align}

これを解いて, \(s=1,~t=4\) を得る. よって, \(C_1\) と \(\ell\) の接点の \(x\) 座標は 1, \(C_2\) と \(\ell\) の接点の \(x\) 座標は 4 である.

(3) の解答(穴埋め問題として)

quandle
quandle

今回は穴埋め式の問題ですから \(\frac{1}{12}\) 公式を使えば瞬殺です. 実際の入試の時はこちらを使いましょう.

(2) より, \(C_1\) と \(\ell\) の接点の \(x\) 座標は 1, \(C_2\) と \(\ell\) の接点の \(x\) 座標は 4 であるから, 求める面積は

\begin{align}\frac{1}{12}(4-1)^3=\frac{27}{12}=\frac{9}{4}.\end{align}

(3) の解答(記述式の場合)

求める面積は上図の斜線部分の面積である.

\begin{align}\int_1^{\frac{5}{2}}\left\{x^2+2x-3-(4x-4)\right\}dx+\int_{\frac{5}{2}}^4\left\{x^2-4x+12-(4x-4)\right\}dx\end{align}

\begin{align}=\int_{1}{\frac{5}{2}}(x-1)^2dx+\int_{\frac{5}{2}}^4(x-4)^2dx=\biggl[\frac{1}{3}(x-1)^3\biggr]_1^{\frac{5}{2}}+\biggl[\frac{1}{3}(x-4)^3\biggr]_{\frac{5}{2}}^4\end{align}

\begin{align}=\frac{9}{8}+\frac{9}{8}=\frac{9}{4}.\end{align}

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