東京理科大学理学部(数・物・化)2002年第1問(3)

理(数・物・化)
スポンサーリンク

理学部(数・物・化)2002年第1問(3)の問題文全文

関数 \(\displaystyle e^{-\frac{1}{x^2}}\) の \(x>0\) における変曲点の \(x\) 座標は \(\displaystyle \frac{~\sqrt{~\fbox{$\hskip0.4emソ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}~}{\fbox{$\hskip0.4emタ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}}\) である.

変曲点であるための必要十分条件

微分可能な関数 \(f(x)\) が第 \(2\) 次導関数をもつとします.

このとき\(,\) 曲線 \(y=f(x)\) の凹凸が変わる境目の点を変曲点といいます.

点 \((a,~f(a))\) が曲線 \(y=f(x)\) の変曲点であるための必要十分条件は\(,\) 以下の \(2\) つを満たすこと.

①  \(f^{\prime\prime}(a)=0\)

②  \(x=a\) のまわりで \(f^{\prime\prime}(x)\) の符号が変化する

① を満たすだけでは変曲点になるかはわかりません. ② も満たしているかを必ず確認しましょう.

今回の問題はチェックしなくても一意に決まってしまいますが\(,\) 問題によっては複数変曲点の候補が出て\(,\) そのうちの一部だけが変曲点ということもあり得るので\(,\) 必ず確認をします.

解答〜\(f^{\prime\prime}(x)\) の符号の変化も確認〜

\begin{align}f(x)=e^{-\frac{1}{x^2}}~~(x>0)\end{align}

とおくと\(,\)

\begin{align}f^{\prime}(x)=\frac{2}{x^3}e^{-\frac{1}{x^2}}\end{align}

\begin{align}f^{\prime\prime}(x)=-\frac{6}{x^4}e^{-\frac{1}{x^2}}+\frac{2}{x^3}\cdot \frac{2}{x^3}e^{-\frac{1}{x^2}}\end{align}

\begin{align}=\frac{2}{x^6}e^{-\frac{1}{x^2}}(2-3x^2)\end{align}

\(x>0\) のとき\(,\) \(\displaystyle \frac{2}{x^6}e^{-\frac{1}{x^2}}>0\) であるから\(,\) \(f^{\prime\prime}(x)\) の符号と \(2-3x^2\) の符号は一致する.

\(x>0\) より\(,\) \(\displaystyle x=\sqrt{\frac{2}{3}}=\frac{\sqrt{6}}{3}\) の前後で符号が正から負に変化する. したがって\(,\) 変曲点の \(x\) 座標は

\begin{align}x=\frac{\sqrt{6}}{3}~~~~\cdots \fbox{答}\end{align}

ソ:6   タ:3

補足:グラフの概形

せっかく第 \(2\) 次導関数まで求めているので\(,\) 増減表を作成してグラフを描いておきます.

\begin{align}\begin{array}{|c|c|c|c|c|}\hline x & 0 & \cdots & \displaystyle \frac{\sqrt{6}}{3} & \cdots \\ \hline f^{\prime}(x) & {} & + & + & + \\ \hline f^{\prime\prime}(x) & {} & + & 0 & – \\ \hline f(x) & {} & \nearrow \cup & \displaystyle e^{-\frac{3}{2}} & \nearrow \cap \\ \hline \end{array}\end{align}

また\(,\)

\begin{align}\lim_{x\to +0}e^{-\frac{1}{x^2}}=0,~\lim_{x\to \infty}e^{-\frac{1}{x^2}}=1\end{align}

であるから\(,\) \(\displaystyle f(x)=e^{-\frac{1}{x^2}}\) のグラフは以下のようになる.

コメント

タイトルとURLをコピーしました