経営学部(ビジエコ専用問題)2023年第2問の問題文全文
\(a\) を負の定数とする. 次の問いに答えなさい.
(1) \(f(x)=x^2+ax+1\) とする. 方程式 \(f(x)=0\) が実数解をもつような \(a\) の値の範囲を求めなさい.
(2) \(g(x)=x^4+(a+12)x^3+(12a+28)x^2+(27a+12)x+27\) とする. 方程式 \(g(x)=0\) が \(3\) つの異なる実数解をもつような \(a\) の値を求めなさい.
(3) (2) で求めた \(a\) の値を用いて\(,\) \(x\) がすべての実数値を動くとき\(,\) \(g(x)\) の最小値を求めなさい.
(1) の解答〜判別式の利用〜
\(x^2+ax+1=0\) の判別式を \(D\) とおく.
\(a<0\) より\(,\) \(a-2<0\) なので\(,\)
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\(a-2\) の符号が負と確定しているので両辺を割ってしまえば \(1\) 次不等式を解くだけになりますね. ただし\(,\) 不等号の向きが逆になるので注意しましょう.
(2) の着眼点〜(1) をどう使うか〜
\(4\) 次方程式が異なる実数解を \(3\) 個もつようにしないといけません.
(1) では \(2\) 次方程式である \(f(x)\) の実数解をもつ条件を調べました. 「これを使うはず」という視点で考えましょう.
\(4\) 次方程式 \(g(x)\)が「もしかしたら \(2\) 次式 \(f(x)\) と何か別の \(2\) 次式との積でかけるかもしれない」という予測ができるので試してみましょう.
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もし上記の予想が外れたら「 \(4\) 次関数 \(g(x)\) のグラフが \(x\) 軸と異なる \(3\) つの共有点をもつ」と言い換えて微分してみるなど\(,\) 別のアプローチも手札としては持っておきましょう.
(2) の解答〜 \(g(x)\) を \(f(x)\) で割ってみる〜
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\(g(x)\) の形から\(,\) \(x=-3,~-9\) を解に持つことが確定しています. 異なる \(3\) つの実数解となるためには \(x^2+ax+1=0\) がどんな解を持てばいいかを考えましょう. \(1\) 個必ず重解を持たないといけないので\(,\) \(x=-3\) が重解を持つのか\(,\) \(x=-9\) が重解を持つのか\(,\) それとも \(x=-3\) でも \(x=-9\) でもない重解を持つのかの \(3\) パターンが考えられます.
\(x^2+ax+1=0\) が \(x=-3\) でも \(x=-9\) でもない重解をもつとき
\(D=0\) のときであるから\(,\) (1) より\(,\)
このとき\(,\)
よって\(,\) \(x=-3\) でも \(x=-9\) でもない重解をもつので適する.
\(x^2+ax+1=0\) が \(x=-3\) を解にもつとき
\(x=-3\) を代入して\(,\)
\(a<0\) より\(,\) 適さない.
\(x^2+ax+1=0\) が \(x=-9\) を解にもつとき
\(x=-9\) を代入して\(,\)
\(a<0\) より\(,\) 適さない.
以上より\(,\)
(3) の解答〜\(3\) つの関数の積の微分〜
(2) より\(,\) \(a=-2\) のとき\(,\)
\(3\) つの関数の積の微分公式
\(f(x),~g(x),~h(x)\) を微分可能な関数とし\(,\) \(F(x)=f(x)g(x)h(x)\) とおくと\(,\)
よって\(,\) 増減表は以下のようになる.
増減表より\(,\) 最小値は
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