問題文全文
座標平面上で, 曲線 \(\displaystyle y=\frac{2}{x^2}\) を \(C\) とし, \(C\) 上の点 \(\mathrm{P}\) の座標を \(\displaystyle \left(t,~\frac{2}{t^2}\right)\) とする. ただし, \(t>0\) とする. 点 \(\mathrm{P}\) における \(C\) の接線を \(l_1\) とし, \(l_1\) と直交し原点 \(\mathrm{O}\) を通る直線を \(l_2\) とする. また, \(l_1\) と \(l_2\) の交点を \(\mathrm{Q}\) とする.
(1) \(t=1\) のとき, \(l_1\) の方程式は \(y=-\fbox{$\hskip0.8emコ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}x+\fbox{$\hskip0.8emサ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\) であり, 点 \(\mathrm{Q}\) の座標は
\begin{align} \left(\frac{\fbox{$\hskip0.8emシス\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}{\fbox{$\hskip0.8emセソ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}},~\frac{\fbox{$\hskip0.8emタ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}{\fbox{$\hskip0.8emチツ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}\right)\end{align}
である.
(2) 点 \(\mathrm{Q}\) の座標を \(t\) を用いて表すと
\begin{align}\left(\frac{\fbox{$\hskip0.8emテト\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}t}{t^6+\fbox{$\hskip0.8emナニ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}},~\frac{\fbox{$\hskip0.8emヌ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}t^4}{t^6+\fbox{$\hskip0.8emネノ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}\right)\end{align}
となる.
(3) 原点 \(\mathrm{O}\) と点 \(\mathrm{Q}\) との距離を \(\mathrm{OQ}\) とし, \({\mathrm{OQ}}^2=f(t)\) と表す. \(f^{\prime}(t)\) を \(f(t)\) の導関数とすると,
\begin{align}f^{\prime}(t)=\frac{\fbox{$\hskip0.8emハヒフ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}t\left(t^6-\fbox{$\hskip0.8emへ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\right)}{\left(t^6+\fbox{$\hskip0.8emホマ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}\right)^2}\end{align}
となる. よって, \(t>0\) において, 関数 \(f(t)\) は \(t=\sqrt{\fbox{$\hskip0.8emミ\hskip0.8em\Rule{0pt}{0.8em}{0.4em}$}}\) で極大値をとる.
(1) の解答
\(t=1\) のとき, \(\mathrm{P}(1,~2)\) である. \(\displaystyle y^{\prime}=-\frac{4}{x^3}\) より
\begin{align}l_1~:~y=-4(x-1)+2\Leftrightarrow y=-4x+6.\end{align}
\(l_1\perp l_2\) より, \(l_2\) の傾きは \(\displaystyle \frac{1}{4}\) であるから
\begin{align}l_2~:~y=\frac{1}{4}x\end{align}
点 \(\mathrm{Q}\) の座標は \(y=-4x+6\) と \(\displaystyle y=\frac{1}{4}x\) を同時に満たすから
\begin{align}-4x+6=\frac{1}{4}x\Leftrightarrow x=\frac{24}{17}\end{align}
\begin{align}y=\frac{1}{4}\cdot \frac{24}{17}=\frac{6}{17}\end{align}
\begin{align}\mathrm{Q}\left(\frac{24}{17},~\frac{6}{17}\right).\end{align}
コ:4 サ:6 シ:2 ス:4 セ:1 ソ:7 タ:6 チ:1 ツ:7
(2) の解答
\begin{align}l_1~:~y=-\frac{4}{t^3}(x-t)+\frac{2}{t^2}\Leftrightarrow y=-\frac{4}{t^3}x+\frac{6}{t^2}\end{align}
\(l_1\perp l_2\) より, \(l_2\) の傾きは \(\displaystyle \frac{t^3}{4}\) であるから,
\begin{align}l_2~:~y=\frac{t^3}{4}x\end{align}
点 \(\mathrm{Q}\) の座標は \(\displaystyle y=-\frac{4}{t^3}x+\frac{6}{t^2}\) と \(\displaystyle y=\frac{t^3}{4}x\) を同時に満たすから
\begin{align}-\frac{4}{t^3}x+\frac{6}{t^2}=\frac{t^3}{4}x\end{align}
\begin{align}\left(\frac{t^3}{4}+{4}{t^3}\right)x=\frac{6}{t^2}\Leftrightarrow \frac{t^6+16}{4t^3}x=\frac{6}{t^2}\end{align}
\begin{align}x=\frac{6}{t^2}\cdot \frac{4t^3}{t^6+16}=\frac{24t}{t^6+16}\end{align}
\begin{align}y=\frac{t^3}{4}\cdot \frac{24t}{t^6+16}=\frac{6t^4}{t^6+16}\end{align}
\begin{align}\mathrm{Q}\left(\frac{24t}{t^6+16},~\frac{6t^4}{t^6+16}\right).\end{align}
テ:2 ト:4 ナ:1 ニ:6 ヌ:6 ネ:1 ノ:6
(3) の解答
\begin{align}f(t)=\left(\frac{24t}{t^6+16}\right)^2+\left(\frac{6t^4}{t^6+16}\right)^2\end{align}
\begin{align}=\frac{16\cdot 36t^2+36t^8}{(t^6+16)^2}=\frac{36t^2(16+t^6)}{(t^6+16)^2}=\frac{36t^2}{t^6+16}\end{align}
\begin{align}f^{\prime}(t)=\frac{72t(t^6+16)-36\cdot 6t^5}{(t^6+16)^2}\end{align}
\begin{align}=\frac{-144t^7+144\cdot 8t}{(t^6+16)^2}=\frac{-144t(t^6-8)}{(t^6+16)^2}\end{align}
quandle
\(f^{\prime}(t)\) の符号を調べます.
\begin{align}t^6-8=(t^2)^3-2^3=(t^2-2)(t^4+2t^2+4)\end{align}
と因数分解できることに注目しましょう.
\begin{align}t^4+2t^2+4=(t^2+1)^2+3>0\end{align}
ですから, \(f^{\prime}(t)\) の符号は \(t^2-2\) の符号だけで決まります.
\begin{align}=\frac{-144t(t^2-2)(t^4+2t^2+4)}{(t^6+16)^2}\end{align}
ここで,
\begin{align}-144t<0,~(t^6+16)^2>0,~t^4+2t^2+4=(t^2+1)^2+3>0\end{align}
であるから
\(f^{\prime}(t)\) の符号は \(t^2-2\) の逆符号と一致する. よって増減表は以下のようになる.
\begin{align}\begin{array}{c|c|c|c|c}t & (0) & \cdots & \sqrt{2} & \cdots \\ \hline f^{\prime}(t) & {} & + & 0 & – \\ \hline f(t) & {} & \nearrow & 極大 & \searrow \\ \end{array}\end{align}
増減表より, \(t=\sqrt{2}\) で極大値をとる.
※ちなみに極大値は \(\displaystyle f(\sqrt{2})=\frac{36\cdot 2}{8+16}=\frac{72}{24}=3\) です. これは \({\mathrm{OQ}}^2\) の極大値なので, \(\mathrm{OQ}\) の極大値は \(\sqrt{3}\) になります.
ハ:1 ヒ:4 フ:4 ヘ:8 ホ:1 マ:6 ミ:2
geogebraによるデモ
この問題をgeogebraで作成してみました. 左下のスタートボタンを押すと, \(t\) がスライダーで動くようになっています. OQの長さが計れるようになっています.
確かに \(t=\sqrt{2}\fallingdotseq 1.41\) のときに極大値 \(\sqrt{3}\fallingdotseq 1.73\) をとることが確認できます.
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