東京理科大学 理学部第二部2022年第3問の問題文全文
\(\displaystyle \mathrm{AB}=1,~\mathrm{BC}=1,~\angle \mathrm{BAD}=\frac{2}{3}\pi\) である平行四辺形 \(\mathrm{ABCD}\) において\(,\) 線分 \(\mathrm{AC}\) と線分 \(\mathrm{BD}\) の交点を \(\mathrm{E}\) とし\(,\) 線分 \(\mathrm{BE}\) 上に点 \(\mathrm{P}\) をとる. 点 \(\mathrm{P}\) は線分 \(\mathrm{BE}\) 上を動くとし\(,\) \(\angle \mathrm{DPA}=\theta \) \(,\) \(0<\theta <\pi \) とする.
(1) 点 \(\mathrm{P}\) が線分 \(\mathrm{BE}\) 上を動くとき\(,\) \(\theta \) のとる値の最小値は \(\displaystyle \frac{~\fbox{$\hskip0.4emニ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}{~\fbox{$\hskip0.4emヌ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}\pi\) であり\(,\) 最大値は \(\displaystyle \frac{~\fbox{$\hskip0.4emネ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}{~\fbox{$\hskip0.4emノ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}\pi\) である.
(2) \(\mathrm{AP}+\mathrm{BP}+\mathrm{CP}\) は\(,\) \(\theta \) を用いて
とかける.
(3) \(\mathrm{AP}+\mathrm{BP}+\mathrm{CP}=f(\theta )\) と表す. \(\theta \) が \(\displaystyle \frac{~\fbox{$\hskip0.4emニ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}{~\fbox{$\hskip0.4emヌ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}~\pi~\leqq \theta \leqq \frac{~\fbox{$\hskip0.4emネ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}{~\fbox{$\hskip0.4emノ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}~\pi\) の範囲を動くとき\(,\) 関数 \(f(\theta )\) は \(\displaystyle \theta =\frac{~\fbox{$\hskip0.4emマ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}{~\fbox{$\hskip0.4emミ\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}~\pi\) で最小値 \(\sqrt{~\fbox{$\hskip0.4emム\hskip0.4em\Rule{0pt}{0.4em}{0.4em}$}~}\) をとる.
(1) の解答〜ひし形であることに気付きましょう〜
※geogebraで作図しました. 点 \(\mathrm{F}\) を動かすと\(,\) \(\theta \) の値が連動して変化するようになっています.
上の図のように平行四辺形 \(\mathrm{ABCD}\) は特にひし形になる. ひし形の対角線は直交するので\(,\)
線分 \(\mathrm{AC}\) は \(\angle \mathrm{BAD}\) の二等分線であるので\(,\)
\(\triangle \mathrm{ABE}\) は直角三角形であるから\(,\)
点 \(\mathrm{P}\) が点 \(\mathrm{B}\) と一致するとき \(\theta \) は最小値をとり\(,\) 点 \(\mathrm{E}\) と一致するとき \(\theta \) は最大値をとる.
よって\(,\)
ニ:1 ヌ:6 ネ:1 ノ:2
(2) の解答〜数Ⅰレベルなので確実に〜
\(\triangle \mathrm{ABE}\) は \(1~:~2~:~\sqrt{3}\) の直角三角形であり\(,\) \(\mathrm{AB}=1\) であるから\(,\)
\(\triangle \mathrm{APE}\) が直角三角形であることを利用して\(,\)
以上より\(,\)
ハ:1 ヒ:1 フ:2 ヘ:3 ホ:2
(3) の解答〜微分して増減表をかく〜
\(\displaystyle f(\theta )=\frac{2-\cos{\theta}}{2\sin{\theta}}+\frac{\sqrt{3}}{2}\) とおく.
\(\displaystyle \frac{\pi}{6}\leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}\) において\(,\) \(f(\theta )\) は微分可能である.
\(\displaystyle \frac{\pi}{6}\leqq \theta \leqq \frac{\pi}{2}\) において\(,\) \(2\sin^2{\theta}>0\) であるから\(,\) \(1-2\cos{\theta}\) と \(f^{\prime}(\theta )\) の符号は一致するので\(,\) 増減表は以下のようになる.
増減表より\(,\)
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